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民変

明清の交代期に都市の下層民が起こした反税、反権力闘争。

 中国の代末期から清代初め(明末清初という)の時期、特に16世紀90年代から17世紀の30年代に起こった、都市の下層市民による、反税・反権力闘争。全国的な流通経済の発展によって全国にひろがり、北京、広州、蘇州などの大都市から景徳鎮などの中小都市でも起こった。商工業の発展に目をつけた明朝政府が、都市民に対して商税を増徴しようとたことに対して起こされたもの。

Episode 蘇州での民変・織傭の変

 1601年に起こった蘇州の民変の場合は次のような経緯をとった。蘇州は絹織物を中心とした当代一の商工業都市として繁栄していたが、そこに赴任した徴税使は、城門に税関を設け、通行する商人から商税の取り立てを開始、さらに織機にも課税しようとした。それに反発した商人はストライキ(罷市)を始め、職工(機織り職人)は暴動を起こした。徴税使は逃げだし、官憲が暴動の首謀者を捕らえようとしたところ、葛成という職工が名乗り出て、罰としての鞭打ちの刑を受け、暴動は収束、商税は廃止されて目的を達することができた。これを織傭の変という。<愛宕松男・寺田隆信『モンゴルと大明帝国』講談社学術文庫 p.457-460> 
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ノートの参照
7章1節 オ.明後期の社会と文化