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シノワズリ

ヨーロッパで中国文明に対する興味から起こった中国趣味。

 17世紀の明朝末期から朝にかけての時期、中国ではキリスト教の布教が認められ、中国に渡ったカトリック・イエズス会宣教師の活動が展開された。しかし、康煕帝時代に典礼問題が起こったためイエズス会は後退、そして1723年に布教が禁止されたために新たな宣教師の渡来は停止させらることになった。そのため、ヨーロッパの学問が中国に定着することはなかった。
 逆に中国の文化が宣教師の活動を通じて、ヨーロッパに知られることとなり、18世紀にはフランスを中心として中国に対する関心が高まった。孔子などの古来の中国思想など質の高い文化伝統は、ちょうど盛んになった啓蒙思想を刺激することとなり、モンテスキューヴォルテールは中国の皇帝専制政治に一定の評価を与えながら批判的に紹介している。さらに宣教師を通じて知るのではなく、直接中国文化を学ぼうとするシノワズリ(シナ趣味、あるいはシナ学)が起こってきた。その他、特に景徳鎮の陶磁器などのように、それまでのヨーロッパにない美術作品が珍重され、絶対王制下の専制君主の富と力を示す奢侈品としてもてはやされた。特にルイ14世の中国陶磁器愛好は有名で、ヴェルサイユ宮殿には多数が飾られている。
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7章2節 エ.清代の社会と文化