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ローリー

イギリスのエリザベス1世の寵臣で、アメリカ新大陸への植民を試みた。

 ウォルター=ローリーは、イギリス絶対王政全盛期のエリザベス1世の寵臣で、イギリスの海外発展に功績を挙げ、サーの称号を与えられた。北米大陸への最初の入植のこころみ(1584年と1587年)は失敗したが、その地は後のヴァージニア植民地となった。その後もスペインと対抗して新大陸への進出の先頭に立った。エリザベスの死後、ジェームズ1世は、反スペイン、反カトリックのローリーを嫌い、彼をロンドン塔に幽閉した。許された後、1616年に南米オリノコ川上流に黄金郷「エル・ドラド」探検を行うが失敗し、スペイン人を傷つけたと告訴されて死刑となった。

Episode イギリスにタバコをもたらしたローリー

 ウォルター=ローリーはエピソードの多い人物である。彼がエリザベス女王の寵愛を受けるきっかけとなったのは、テムズ川下流のグリニッジの宮殿の近くに行幸したとき、ちょうど雨上がりで道がぬかるみ、女王が立ち止まったのを見て、ローリーが着ていたビロードのマントを水の上にさっとひろげて汚れずにわたれたので、女王がその機転を喜んだことだったという。その時サー=ウォルター=ローリーが「さあ渡られい」(Sir Walter Raleigh)と言った、とうのは東大教授今井登志喜のジョーク。
 また、ヴァージニア植民地からイギリスにタバコジャガイモ(ポテト)を最初に輸入したのもローリーだと言われている。ローリーがイギリスで喫煙の風習を広めたのだが、「彼が初めて自分の部屋でタバコを吹かしているとき、彼の召使いは御主人の体が燃えていると、ビックリして彼の頭から水をかけた」というエピソードも伝えられている。<別枝達夫「ウォルター=ローリー」1974 『海事史の舞台』1979 みすす書房>
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ノートの参照
8章4節 エ.オランダの独立とイギリスの海外進出
書籍案内

別枝達夫
『海事史の舞台―女王・海賊・香料』
1979 みすす書房