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ワトー

17~18世紀、フランスのロココ美術を代表する画家。

 アントワーヌ=ワトー(1684~1721)は、フランスのルイ14世の晩年の時代と、その死後のルイ15世が幼少でオルレアン公フィリップが摂政を努めていた時代に活躍した。わずか37歳で世を去ったが、繊細優美なロココ美術を代表する作品を残している。
作品『愛の島の巡礼』1717年。油絵。パリ・ルーブル美術館蔵。この作品は長いこと「シテール島への船出」という題名で知られ、東地中海のキュテラ島の、海の水の泡から生まれた愛と美の女神ヴィーナスが流れ着いた島という伝説の島に、若い男女が船出していく姿が描かれていると考えられていた。しかし、この作品はワトーが33歳の時、アカデミー入会作品と描かれたものでワトー自身は「シテール島の巡礼」としていた。とすればこの絵は愛の島への船出ではなく、愛の島からの船出である。画面では大勢の男女がにぎやかに語り合っていながらどことなく哀しみにもにた寂しさが感じられるのはそのためであろうか・・・・。<高階秀爾『名画を見る眼』1969 岩波新書 p.111->
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9章3節 ウ.宮廷文化