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アルキメデス

ヘレニズム期を代表する科学者の一人。シチリア島シラクサで生まれ、アレクサンドリアで研究し、アルキメデスの原理などを発見した。ポエニ戦争最中に戦闘に巻き込まれ、ローマ軍に殺された。

アレクサンドリアで研究、シラクサで活躍

 シチリア島のシラクサ生まれで、アレクサンドリアに出てムセイオンで研究した。ヘレニズム時代を代表する自然科学者であり、物理学・力学・数学を研究し、「てこ」の原理を証明したり、有名な「アルキメデスの原理(浮体の原理)」を発見した。
 前3世紀の終わりごろ、第2次ポエニ戦争の時、シラクサはカルタゴに味方したため、ローマの攻撃を受けた。そのとき、アルキメデスは投石機を考案し、大いにローマ軍を悩ませたという。最後は、前212年に、図形の計算に夢中になっているところをローマ兵に殺されたという。

Episode 「エウレカ!」

 シラクサの王ヒエロンは金の王冠に銀や銅が混じっていないかアルキメデスに調べさせることにした。アルキメデスは、比重の違いで証明しようとしたが、王冠の体積を量ることができず悩んでいた。あるとき浴槽につかって体を沈めると水があふれ出すのを見て、王冠を水に入れて水面がどれだけ上がったか測ることによって体積を量ることができると気付いた。気が狂うほど興奮したアルキメデスは風呂から飛び出し、「エウレカ!エウレカ!」(わかった、わかった)と叫びながら裸でシラクサの町を走り回ったという。<アイザック・アシモフ『ギリシア人』共立出版 p.303>