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サールナート

ガンジス中流にあるブッダが最初に説教した土地。アショーカ王の建てた石柱碑が現存する。

サールナートはサルナートとも表記。ガンジス川中流域のヴァラナシ(ベナレス)の近くにあり、ブッダが最初に教えを説いたところで鹿野園と言われる、仏教の四大聖地の一つ。マウリヤ朝のアショーカ王が建設した石柱碑も発見されている。またグプタ朝様式の仏像彫刻が発掘された遺跡もある。近くにヒンドゥー教の聖地ベナレス(ヴァラナシ)がある。

アショーカ王の建てた石柱碑

 アショーカ王がこの地に建立した石柱碑は、後にイスラーム教徒の手によって五つに折らたが、柱頭は破壊されずに残り、20世紀の初めに発掘されて、現在は当地の博物館に保存されいる。柱頭は高さが2.1 2メートル。4頭の獅子が四方を見つめて咆哮(つまり獅子吼)する像が彫刻され、その円筒状の台座には法輪と牛が浮き彫りされている。柱の部分にはブラーフミー文字で、アショーカ王の詔勅が彫られている。<中村元『古代インド』講談社学術文庫 p.176>
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