インドで7世紀頃、仏教が衰退したなかで、民間のヒンドゥー教と結びついて生まれた
密教が中国に伝えられ、
中国仏教の一つとして独自の発展を遂げ、真言宗となった。顕教(経典によって教義が明らかになっている仏教)にたいして呪術的要素が強く、師から弟子への秘伝として8世紀に善無畏、金剛智などのインド僧が中国に伝えた。
唐の仏教の中で、大日如来(華厳宗の毘盧舎那仏にあたる)を中心とした曼荼羅という世界観を特徴としている。その教義は唐の恵果から日本の留学僧空海に伝えられ、空海は帰国後、812年に高野山金剛峯寺を開き、密教修行の拠点とした。