印刷 | 通常画面に戻る |

方田均税法

宋の王安石の改革の一つ。

 宋(北宋)神宗の時、1070年に始まる宰相王安石による王安石の改革の一つ。
 1072年に実施された大土地所有者と貧農との租税負担の不均衡を是正しようとした税制。土地を一定の区画(方田)に区画し、それぞれの生産力の違いを5段階に分けて税(両税法による)を課すとした。これは有力者が土地を兼併する際に売り手が早く売ろうとして地価を下げるので、土地を買い占めて大土地を所有するものが実際の地価よりも低い税を納めれているという不均衡を是正するねらいであった。また課税を逃れている土地を方田に組み込むことも目的の一つであった。官戸形勢戸として大土地を所有していたのはおよそ旧法党に属していたので、この税制には抵抗も強く、神宗が死去すると廃止された。<周藤吉之/中嶋敏『五代と宋の興亡』講談社学術文庫>
印 刷
印刷画面へ