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マワーリー

イスラーム帝国での非アラブ人でイスラーム教に改宗した人びと。

 イスラーム帝国に組み込まれた非アラブ人で、イスラーム教に改宗した人々(新改宗者)をいう。ウマイヤ朝においては同じイスラーム教徒でありながら、人頭税(ジズヤ)地租(ハラージュ)などの税を負担しなければならず、負担が大きかった。彼らは、ウマイヤ朝の支配に対立したシーア派と結びついて、反体制運動を起こすようになり、ウマイヤ朝に代わるアッバース朝の出現をもたらした。アッバース朝の税制の変更で、マワーリーはジズヤを免除されてハラージュのみを納めるようになり、アラブ人もハラージュは同じように義務となったので、イスラーム教徒であればアラブ人と非アラブ人の違いはなくなった。なお、非アラブ人でイスラーム教に改宗しなかったユダヤ教徒、キリスト教徒らはジンミー(ズィンミー)と言われた。
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