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ローマ法大全

東ローマ帝国のユスティニアヌス帝によるローマ法の集大成。

 自らも法律を学んだ東ローマ帝国の皇帝ユスティニアヌスは、即位半年後に新法典編纂のため一〇人委員会を設置した。委員長は法学者トリボニアヌス。まず、歴代皇帝の法令をまためて『勅令集』を534年に完成。さらに過去の重要な法学者の法解釈・学説を整理し『学説彙纂』を、同時に皇帝の定めた教科書として『法学提要』を、編纂。最後にユスティニアヌス自身が出した法令が彼の死後『新勅令集』としてまとめられた。前3書はラテン語、最後の1書はギリシア語で書かれた写本が残されており、ローマ法は、その後も重要な基準として重きをなす。
 後にフランスのナポレオンは第一統領として民法典(後のナポレオン法典)を編纂するが、若いころに、ユスティニアヌスのローマ法大全を読破し、その民法典にも応用したという。
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