清が中国全土を支配する際、それに協力して各地の支配権を求められた漢人の武将をいう。代表的な藩王が雲南の
呉三桂(平西王)、広東の尚可喜(しょうかき、平南王)、福建の耿継茂(こうけいも、靖南王)の三つの勢力で、これを三藩という。1673年、清の
康煕帝は
三藩の乱が起こると、これらの藩王の勢力を制圧して清の中央集権体制を確立した。
なお、18世紀後半からイギリスがインドを征服していった過程で、地方の独立政権に対して一定の自治を与えながら、軍事保護同盟関係を結んで実質的に支配した Indian States を日本では
藩王国というが、その国王を藩王とも訳している。