チャクリ/ラーマ1世
1782年、タイにラタナコーシン朝を建設した初代の王。ビルマに滅ぼされたアユタヤ朝を再興し、首都バンコクを建設した。
1782年、タイのラタナコーシン朝(チャクリ朝、バンコク朝ともいう)の初代の王。ラーマ1世。アユタヤ朝を滅ぼしたビルマのコンバウン朝の勢力を撃退したトンブリー朝のタークシン王に仕える将軍であったが、奇行のあった王が捕らえて処刑されると、自ら新王朝をチャオプラヤ川対岸のバンコクを都にして創設し、ラーマ1世となった。この王朝はチャクリ朝、またはラタナコーシン朝、バンコク朝とも言われる。現在のタイ王室の初代にあたる。
新首都バンコクの建設
チャクリは、チャオプラヤー川下流のトンブリーを都としたトンブリー朝タークシン王の部下の将軍の一人であったが、一種のクーデタでタークシン王が処刑されると、アユタヤ朝以来の旧勢力の支持を受けて国王に即位しラーマ1世となった。そのため、タークシン王が革新的であったのに対し、ラーマ1世は、王室儀礼の復活や仏教の復興など復古的な政策を進めた。かつての繁栄を取り戻し、強力な王権の復活を象徴する事業が新都バンコクの建設だった。