ファン=アイク兄弟
14~15世紀の北方ルネサンス、フランドル派の最初に登場した画家の兄弟。油絵技法を改良したといわれる。代表作に兄弟合作による『ヘントの祭壇画』がある。
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彼らが活躍した15世紀初頭は、イタリアでは初期のマサッチョやギベルティと同時代であり、フランドルで発明された油絵技法と、イタリアで開発された遠近法が合わさってルネサンス絵画が生み出されたと考えられる。
兄弟合作の『ヘントの祭壇画』
ヘントの聖バーフ大聖堂の祭壇のために制作された、複合祭壇画。初めて油絵技法で描かれた大型の祭壇画として貴重である。フーベルトとヤンのファン=アイク兄弟の合作であるが、下段正面の中央の中心場面である「神秘の子羊の礼拝」がフーベルト、上段左右のアダムとイブ、この写真にはないが外扉に描かれた受胎告知などがヤンの制作というのが定説という。<高階秀爾『カラー版西洋美術史』美術出版社 p.81>なお、ファン=アイク兄弟が仕えたヘントの領主ブルゴーニュ家の歴史を追う堀越孝一氏の著作『ブルゴーニュ家』には、この『ヘントの祭壇画』の詳しい絵解きが述べられている。<堀越孝一『ブルゴーニュ家』1996 講談社現代新書 p.12-24>
油絵技法の発明
『アルノルフィニ夫妻の肖像』1434
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出題 05年 東大
「図版(左)は画家ヤン・ファン・アイクが1434年に製作した油彩画で、これはネーデルラントの都市ブリュージュ(ブルッヘ)に派遣されたメディチ家の代理人とその妻の結婚の誓いが描かれている。この時代のネーデルラントは、イタリア諸都市と並んで、この絵の中に描かれているあるモノの生産で栄えたが、やがてその生産の中心はイギリスへ移っていった。この製品の名称を答えなさい。」解答 毛織物
解説 夫妻が着ている着物が毛織物。毛織物の産地はイタリアとネーデルラントからイギリスに移った。