テュルゴー
18世紀フランスの財務総監。重農主義による財政改革を試みるも、1776年ルイ16世によって罷免される。
1774年、ルイ16世によって財務総監職 controle general des finance すなわち宰相職に任命された。テュルゴーはリモージュ地方の地方総監 intendant であった。彼はケネーなどの重農主義者やエコノミストの思想を支持しており、財政収支のバランスをとることをめざして、王室の支出の削減、穀物流通の自由化(国内関税の廃止)、同業組合の廃止、土地所得に比例した地租制度などを提唱したが、飢饉を恐れる農民、職人だけでなく、特権商人たちも既得権を奪われることを恐れて改革に反対した。特にパリの高等法院は、「許し難い悪平等のシステム」だとしてテュルゴーを告発した。そのため、1776年5月12日に罷免され、改革はできなかった。