東インド会社のインド貿易独占権廃止
1813年、イギリス東インド会社のインド貿易独占権を廃止した。
産業革命が進行し、イギリスの機械生産による綿布を大量にインドに売り込むためには東インド会社1社の独占体制が障害となってきた。そのようななか、マンチェスターの綿布製造業者や、リヴァプール、グラスゴーなどの貿易商人の仲から、自由貿易主義の要求が高まり、東インド会社の貿易独占に対する批判が強まった。それらの声に押された議会は、1793年の条例で、まず個人商人に輸出を認めるとして一部自由化が実現し、さらに東インド会社の特許状は延長を認めたものの、20年という期限がつけられた。その結果、20年後の1813年に、インド貿易独占廃止法が成立して、ついに東インド会社のインドでの貿易権の独占はなくなり、自由化された。
1813年のインド貿易独占権廃止法は「中国皇帝の支配領域を除く」東インド会社のあらゆる貿易地や港で貿易したり投機したりする権利をすべての国民に公開する、と規定している。つまり、東インド会社が貿易独占権を主張できるのは中国だけとなったわけである。まもなく1833年にその東インド会社の中国貿易独占権も廃止されることになる。これによって、東インド会社の商業活動は全面的に停止されたことになり、東インド会社はのインド統治機構としてのみ存在することとなった。<浅田實『東インド会社』1989 講談社現代新書 p.203,204>
1813年のインド貿易独占権廃止法は「中国皇帝の支配領域を除く」東インド会社のあらゆる貿易地や港で貿易したり投機したりする権利をすべての国民に公開する、と規定している。つまり、東インド会社が貿易独占権を主張できるのは中国だけとなったわけである。まもなく1833年にその東インド会社の中国貿易独占権も廃止されることになる。これによって、東インド会社の商業活動は全面的に停止されたことになり、東インド会社はのインド統治機構としてのみ存在することとなった。<浅田實『東インド会社』1989 講談社現代新書 p.203,204>