潜水艦
第一次世界大戦の海戦で使用されるようになった新兵器。特にドイツの高性能潜水艦はUボートといわれ、その無制限潜水艦作戦によって連合国に脅威を与えた。第二次世界大戦でも巨大戦艦に対する戦術として、特に太平洋戦争で多用され、海上戦闘での主要な軍備となった。戦後は原子力で推進し、ミサイルを搭載して大型化するなど、急速に性能を高度に高めている。
第一次世界大戦での潜水艦
潜水艦は自動車と同じく1885年に発明された。発明者はスウェーデン人のノルデンフェルトとされている。初期の潜水艦の動力は蒸気エンジンで、水上での行動にはかなり制約を受けていたが、動力源に1892年にドイツ人のディーゼルが発明したディーゼル・エンジン(内燃機関)が使われるようになると、それは燃料効率が高いので、機動力・行動半径は飛躍的に向上し、第一次世界大戦で実戦に利用された。
当時はまだソナー(音波による探査)技術が無く、敵潜水艦が潜望鏡をあげたところで捕捉して爆雷を落とすという攻撃しかできなかったが、このころから深度で爆発する爆雷が潜水艦攻撃に用いられるようになり、また対潜水艦防衛には機雷が多用された。北海には7万5千発の機雷堰が設けられたという。
ドイツのUボート
特にドイツでは潜水艦をUボートといい、高性能化をめざす開発が行われた。ドイツはイギリス海軍のドイツ封鎖を打開しようとして、1915年に無制限潜水艦作戦を開始した。それはイギリス海軍に大きな打撃を与えたが、イギリス商船ルシタニア号を撃沈し、アメリカ人乗客に多数の犠牲が出たことからアメリカで反ドイツ感情が悪化し、ドイツも一時潜水艦攻撃を手控えたが、戦局の悪化から1917年2月、無制限潜水艦攻撃再開を宣言、それを受けて、アメリカが参戦するという結果を招いた。当時はまだソナー(音波による探査)技術が無く、敵潜水艦が潜望鏡をあげたところで捕捉して爆雷を落とすという攻撃しかできなかったが、このころから深度で爆発する爆雷が潜水艦攻撃に用いられるようになり、また対潜水艦防衛には機雷が多用された。北海には7万5千発の機雷堰が設けられたという。