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戦車

第一次世界大戦でイギリス軍が最初に使用した新兵器。以後、陸上戦闘での主要兵器として各地の戦争で使用されるようになった。

戦車
第一次世界大戦での戦車
ただしこれは、木で作ったおとり用の戦車
 第一次世界大戦に際して出現した新兵器で、潜水艦飛行機毒ガスなどとともに、戦争の形態を一変させた。
 戦車はイギリスで考案され、「陸上軍艦」と云われた。初期の戦車は故障も多かったが、1916年のソンムの戦いで最初に使われ、次第に大量に使用されるようになって恐るべき威力を発揮するようになった。ドイツではA7V、フランスでは小型のルノーFTなどが作られた。 → 古代の戦車  

Episode チャーチルが発明した戦車

 「戦車」を考案したのはイギリスで、時の海軍大臣だったチャーチルだという。チャーチルの伝記の一節から引用しよう。
(引用)チャーチルは海相として本土の防空に責任を負わされており、そのためダンケルクに飛行基地を設けてツェッペリン飛行船を迎撃しようとした。飛行場を陸で守るためには、ロールス・ロイスに装甲板をかぶせた装甲自動車を発明した。ドイツ軍が道路に壕を掘ってこの新兵器の運動を妨害しようとすると、その壕を乗り越えられるような無限軌道車-海軍の工廠で研究されたから、「水槽(タンク)」という暗号名で呼ばれた-の開発に着手した。こうして海相が空の戦いのために発明した陸の戦車は、やがて陸上の停滞を破るための決定的な兵器となるであろう。<河合秀和『チャーチル』中公新書 1979>
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