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国際司法裁判所(ICJ)

国際連合の主要機関の一つ。オランダのハーグに置かれている。国際連盟の常設国際司法裁判所を継承し、戦後の国家間紛争の裁定・調停にあたっている。冷戦終結後、地域紛争が多発し、その役割の重要性が強まっている。

国連の主要機関として国家間紛争の裁定・調停にあたる

 国際司法裁判所 International Court of Justice 略称ICJ国際連合の主要機関で国家間の紛争を裁く裁判所。国際連盟の外部機関であった常設国際司法裁判所を継承し、同じく、オランダのハーグにおかれている。
 訴えを提起できるのは、個人ではなく国家だけで、裁判が行われるには訴えられた国の同意も必要とされる。またある国がある事件について国際司法裁判所の管轄権を認める場合、その国は、裁判所の判決に従うことを約束しなければならない。さらに国連のその他の機関も、国際司法裁判所に勧告的意見を求めることができる。裁判官は15名で、総会と安全保障理事会によって選ばれ、同じ国から2名を選ぶことはできない。判決を下すためには、9名の裁判官の賛成が必要とされる。 → 常設仲裁裁判所
 裁判係争例としては、1984年のニカラグア事件(アメリカのニカラグアへの介入を集団的自衛権の行使と判定しなかった)、1992年のエルサルバドルとホンジュラスの間の陸上・海上国境線画定に関する判決、デンマークとノルウェーの間の大陸棚と漁場を分ける海上境界線に関する紛争、1993年の旧ユーゴスラヴィア諸国での国連ジェノサイド条約適用の問題についての判決などがある。
 なお、国際司法裁判所(ICJ)とは別に、1998年に国連外交会議(ローマで開催)で、戦争犯罪や集団虐殺、人道に反した罪、さらに侵略の罪を犯した個人を裁く国際裁判所として国際刑事裁判所(ICC)が、同じくハーグに設立されている。ICJが国家間の紛争を裁くのに対して、ICCは、国家指導者などの個人を被告として裁く裁判所である。

2024年、ガザ戦争でイスラエルに勧告

 ガザ戦争(2023年)が続いている2024年5月、国際司法裁判所は、イスラエル(ネタニヤフ政権)に対してガザでの軍事行動の停止を求めた。その2ヶ月後の7月には、イスラエルが占領するヨルダン川西岸ガザ地区に関して勧告的意見を出した。その中で、イスラエルによるパレスチナの占領政策が国際法に違反しているとし、同国に対しユダヤ人の入植活動を停止する義務があると指摘した。また勧告では「占領者としての立場を乱用している」と述べてイスラエルの占領政策を批判した。さらに占領地では「イスラエルには、新たな入植活動を直ちに停止し、すべての入植者を退去させる義務がある」と続けた。
 加えて2025年1月6日には、アイルランドが正式にICJでの南アフリカの提訴を支持すると表明した。それより前に、ニカラグア、コロンビア、メキシコ、リビア、ボリビア、トルコ、チリ、スペイン、そしてパレスチナが提訴に加わっている。さらに提訴に加わる国は増えている。しかし、このような国際的孤立にもかかわらず、イスラエルはガザ攻撃を続け、さらにレバノンのヒズボラへの攻勢を強めた。イスラエルにはアメリカのトランプ政権の支持があり、国際世論を無視した両国は2026年2月28日にはイランに対する攻撃を開始した。 → イラン戦争
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