西ドイツ=フランス友好条約
1963年、西ドイツとフランスの間で締結された友好条約。
1963年1月にドイツ連邦共和国(西ドイツ)とフランスの間で締結された条約。パリの大統領官邸エリゼ宮で締結されたのでエリゼ条約(または独仏友好条約)とも言う。
ド=ゴールとアデナウアー
西ドイツのアデナウアー首相は再軍備、北大西洋条約機構(NATO)加盟を推進し東ドイツおよびソ連との対決姿勢を続けていたが、アメリカに登場したケネディ政権がソ連との対話路線をとろうとしたことに不信を持っていた。一方フランス第五共和制のド=ゴール大統領は米ソ二大勢力のいずれにも与せず、フランスの大国化を図っていた。そのような両者の志向が一致し、西独とフランスは急接近し、63年の友好条約が成立した。この条約によって独仏は主要閣僚間の定期協議など提携を深めることとり、国境を接して長い対立関係にあった両国が初めて手を取り、交流の足場ができたことは有意義であった。