戦国時代の楚の
屈原が、昔からの民謡を洗練し、賦という新しいスタイルにした。それによって当時無能な王に支配され、秦に操られていた祖国を憂える心情を歌い上げた。その思いは入れられず、屈原は絶望のあまり、江に身を投げて自殺した。
Episode 毛沢東も愛読した楚辞
屈原の愛国詩は人々に愛唱され、
文化大革命での江青にも大きな影響を与えた。同じ楚の地方に生まれた毛沢東も『楚辞』を愛読しており、日本の田中角栄首相が北京を訪れたさいに贈ったのが『楚辞』だった。
<貝塚茂樹・伊藤道治『古代中国』講談社学術文庫版p.459>