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キール軍港の水兵反乱

1918年11月、第一次世界大戦末期のドイツで起こった水兵の反乱。戦争の即時休戦を要求し、ドイツ革命の口火を切った。

 第一次世界大戦で長期の総力戦に疲弊したドイツでは兵士、国民の中に厭戦的な気分が強まってきた。10月、海軍がイギリス艦隊との作戦をもう一度行うという決定をしたことに対して、ドイツ艦隊の一部に出撃命令に従わない兵士が出始めた。彼らには軍法会議と死刑の危機が迫ると、彼らの仲間はそれを傍観しようとはしなかった。11月4日、ドイツ艦隊の基地キールで、水兵の大暴動が勃発した。反乱兵たちは、艦船を引き継ぎ、赤旗を掲げ、水兵評議会を形成し、最後にキール市を支配下に収めた。さらにキールから各地に赴き、1週間以内にはドイツほぼ全域に反乱は拡大し、ミュンヘンなどのドイツ諸邦の主要都市でも暴動が起こった。在郷軍は兵士評議会を、工場では労働者評議会が形成された。この労兵評議会(レーテ)は大都市では一種の行政を引き継いだ。
 全国で労兵評議会が成立してドイツ革命が始まると、軍と政府の首脳は皇帝ヴィルヘルム2世を退位させざるを得ないと判断し、11月9日、皇帝はその勧めでオランダに亡命した。その日、ベルリンでは大衆が帝国議会に押しかけ、バルコニーから社会民主党のシャイデマンが共和政の成立を宣言した。
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ノートの参照
第15章1節 イ.戦時外交と総力戦