宗教を神観念のあり方から分類すると、一神教と
多神教に分かれる。一神教は、唯一絶対の神の存在しか認めないもので、
ユダヤ教、
キリスト教、
イスラーム教などのセム語族系の民族にみられる宗教である。
多神教は複数、また多数の神々を崇拝するもので、原始的な部族神や氏神の信仰のほか、ギリシア・ローマの神話、ヒンドゥー教、仏教、道教などがそれにあたる。日本の神道も多神教である。一神教的な世界観と、多神教的な世界観はそれぞれことなった国家観と結びつき、それが歴史の特質の背景となると言う見方もある。
<参照 本村凌二『多神教と一神教-古代地中海世界の宗教ドラマ-』2005 岩波新書>