メッカの東方で遊牧生活を営んでいたクライシュ族は、5世紀の末頃メッカを征服し、
カーバ神殿の守護権を手にした。その後、メッカに定住して商業活動を営むようになり、ウマイヤ家やハーシム家など、有力な12の氏族に別れた。
ムハンマドはその中の
ハーシム家の出身であった。ハーシム家と対抗していたウマイヤ家は、当初はムハンマドと敵対したが、後に信者となり、
ウスマーンは第3代の
カリフ(在位644~656)となった。またハーシム家の第4代カリフ
アリーと争ったウマイヤ家の
ムアーウィヤは以後はカリフの地位を継承することとなる。