アカディア
北米大陸東岸、現在のカナダ東部。1713年、ユトレヒト条約でフランス領からイギリス領となる。
アカディアは、現在のカナダの北東部の沿海地域、ノヴァスコシア・ニューブランズウィック・プリンスエドワード島・ニューファンドランドを包括する地名で、17世紀にこの地域に入植を試みたフランスのシャンプランのころに用いられた。シャンプランは1605年にポールロワイヤルに拠点を設けたが、間もなく探検の主力をセントローレンス川の上流に移し、その拠点としてケベックを建設してからはアカディア地方のフランス人は手薄になり、次第にイギリス人入植者が増えていった。1621年にスコットランド人のアレキサンダーがこの地の開拓の特許を得てノヴァスコシアと名づけた。
英仏の抗争
その後、フランスとイギリスの植民地抗争が原住民のインディアン部族をまきこんで展開された。結局、スペイン継承戦争と並行して起こったアン女王戦争でイギリスが勝利し、1713年のユトレヒト条約によってアカディア(厳密にはその中のノヴァスコシア)はイギリス領となった。