アン女王戦争
1702~13年、スペイン継承戦争と平行した英仏植民地戦争。アメリカ大陸でのイギリス領土が広がった。
スペイン継承戦争(1701~1713年)に並行して、1702年に始まったイギリスとフランスのアメリカ植民地に於ける戦争(~13年)。アン女王とはイギリス・ステュアート朝の女王で、ジェームズ2世の娘、名誉革命で王位に就いたメアリの妹。
その結果、1713年のユトレヒト条約で講和となり、イギリスはハドソン湾地方、アカディア(ノヴァ-スコシア)、ニューファンドランドを獲得したほか、スペインの持つアフリカ黒人奴隷専売権であるアシエントを獲得した。この勝利がイギリスの海外発展、第一帝国形成の発端となったと言える。
スペイン継承戦争の連動
イギリスとフランスは、すでにファルツ継承戦争とアメリカ大陸におけるウィリアム王戦争とによって、第二次英仏百年戦争ともいわれる英仏植民地戦争に突入していた。アン女王戦争もその流れの中で起こったが、今回は、ヨーロッパ本土でフランス・ブルボン朝のルイ14世の孫のフェリペ5世がスペイン王となったことからオーストリア・ハプスブルク家などが反発しスペイン継承戦争となり、アメリカ大陸ではスペイン領をフランスが継承することにイギリスが反発して、戦争となった。新大陸における英仏の対立と講和
西インド諸島での私拿捕船の戦闘、ニューイングランドでのフランス・インディアン連合軍のイギリス軍攻撃などが起こったが、フランス本国からの兵力派遣が十分でなく、イギリス軍が優位に戦闘を進めた。その結果、1713年のユトレヒト条約で講和となり、イギリスはハドソン湾地方、アカディア(ノヴァ-スコシア)、ニューファンドランドを獲得したほか、スペインの持つアフリカ黒人奴隷専売権であるアシエントを獲得した。この勝利がイギリスの海外発展、第一帝国形成の発端となったと言える。