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廬山会議

1959年に開催された中国共産党の首脳会議。大躍進の失敗が問題となり、毛沢東への批判が行われた。

 廬山(ろざん)は中国江西省北部にある山で、北に長江(揚子江)、東に鄱陽湖(はようこ)をひかえた風光明媚な地。古来神聖な山としても信仰され、4世紀末には僧の慧遠がこの山で後に白蓮教と言われる念仏集団を結成、浄土宗の始まりとなったところである。また近くに宋代の朱子の学則で知られる白鹿洞書院がある。
 1959年7月に開かれた中国共産党の中央政治局拡大会議のこと。廬山(ろざん)とは江西省北部の地名。この会議で毛沢東の指導した「大躍進」運動について検討し、国防部長の彭徳懐は毛沢東の政策の誤りを指摘、経済の実情を無視した政治優先の手法を批判した。それに対して毛沢東は、彭徳懐の考えを「右翼日和見主義」として反論し、毛沢東をおそれる他の参加者も同調したため、8月に彭徳懐は国防部長の地位を解任され、代わって林彪が就任、人民解放軍はそのもとで毛沢東支持を強めることとなった。
 これを機に、毛沢東批判を許さず、資本主義の復活につながりそうな意見を持つ党官僚に対する激しい攻撃が始まり、1966年頃から毛沢東はその運動を「プロレタリア文化大革命」と称するようになる。 
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