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ソ連=西ドイツ武力不行使条約

1970年、西ドイツの東方外交の進展で締結された、ソ連との不可侵条約。

 1970年8月にソ連のコスイギン首相、ドイツ連邦共和国(西ドイツ)ブラント首相によって締結された条約。

ブラント首相の東方外交

 西ドイツのブラント内閣(社会民主党と自由民主党の連立)は東ドイツを含むソ連、東欧諸国との関係の正常化、いわゆる東方外交を公約にかかげて政権を獲得した。政権発足直後の69年12月予備交渉を開始し、70年1月には腹心のエゴン=バールをモスクワに派遣して交渉を続けた。
 1970年8月21日、モスクワで調印されたソ連=西ドイツ武力不行使条約には、相互の武力不行使宣言、欧州諸国の領土保全の尊重とオーデル・ナイセ線と東西ドイツ国境を含むすべての国境の不可侵、領土要求の放棄が盛られていた。世界的な東西冷戦の変質をもたらし、緊張緩和(デタント)を一歩進めることとなった。
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