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バース党

1970年代にシリア、イラクなどで躍進したアラブ民族政党。バースは復興の意味。イラクではサダム=フセイン政権、シリアではアサド政権を支えた。

 バース党(バアス党とも表記)は、シリアおよび、イラクなどで活動するアラブ民族主義政党。バースとは「復興」という意味で、正式な政党名はアラブ社会主義復興党といい、「大西洋からペルシア湾に及ぶアラブ語民族完全な統合」を第一目標とし、さらに社会主義経済の建設を目指すというが、社会主義といっても私有財産制は認めるのでマルクス主義ではなく、主たる敵は欧米の資本主義とユダヤ人のシオニズム(及びそれによって成立したイスラエル)であると主張する。
 その起源は古く、1947年にシリアのダマスクスで二人の青年によって始められ、レバノン、イラク、ヨルダンに広がり、各国にバース党支部ができあがった。シリアでは1963年に、イラクでは68年にクーデターによって権力を握った。シリアでは1970年からバース党のアサドが大統領として独裁的な権力を握った。イラクでは1979年からサダム=フセイン大統領を出し、独裁権力を握った。<藤村信『中東現代史』岩波新書 1997 および 酒井啓子『イラクとアメリカ』岩波新書 2002>
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