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猿人

化石人類の中で最初に現れたと考えられる人類。現在は、約700万年前、アフリカで進化したと考えられている。

 動物の進化の過程で類人猿から分かれて進化し、最初に登場した化石人類。ヒト科に属するが、ヒト属(ホモ属)とは区別され、現在の人類学ではアウストラロピテクス属とされる。直立歩行し、犬歯が退化していることなどから類人猿とは区別されるヒト科の特徴を持っている。現在のところアフリカにしかその存在は知られていない。 → 人類

猿人の出現時期 700万年前説:

 2013年度から使用される山川出版社『詳説世界史B』では、猿人の出現年代、つまり人類の出現年代約700万年前とされている。前年までは約500万年前となった。これは2007年版からの記載なので、6年で200年ほどさかのぼったことになる。現在の人類学の発掘調査の進展によるもので、700万年前説が定説になったことによるのであろう。実教出版の2013年版世界史Bでは、「人類が独自の系統の進化のコースに入ったのは、700万~500万年前のアフリカ大陸であることがわかってきた。」と慎重な言い回しにしていて、注で「2001年にアフリカ中央部チャド共和国で発見されたトゥーマイ(生命の希望)は約700万年前のものと推定されている」と説明している。<同書 p.18>

ラミダス猿人

 1994年には日本の人類学者らによって450万年前のアウストラロピテクス類化石人骨が発見されている(ラミダス猿人)。このラミダス猿人は,ほぼ全身骨格が出土した化石人類としてはが最古とされていいる。しかし、2000年代に入り、さらに古い年代の化石人骨の報告が相次いでおり、その年代に関しては修正されることになった。

猿人の特徴:

 猿人(アウストラロピテクス)は、直立二足歩行し、犬歯も退化しているところから、明らかに類人猿とは異なるヒトとしての特徴を備えているが、その脳容積は現代人の3分の1程度で、類人猿に近い。彼らは道具と言っても簡単な礫石器を使う程度で、狩猟は行わず、もっぱら動物の死肉をあさったり、芋や根、果実を採集していたものと思われる。まだ火の使用は知らなかった。約250万年前になって、猿人と次の原人の中間と考えられるホモ=ハビリスが同じく大地溝帯に現れ、本格的な礫石器の製造技術を持つようになる。(現在ではホモ=ハビリスは原人に入るとする説が有力になっている)
 なお、猿人の出現したのは地質年代では更新世(洪積世)以前の新生代第3紀(鮮新世)までさかのぼることになる。猿人類に属する化石は、現在のところアウストラロピテクス類など、アフリカでのみ発見されている。エチオピアからケニア、タンザニアに南北に延びる、大地溝帯がアウストラロピテクスの活動舞台であった。現在のところ、アフリカ以外には猿人の化石は発見されておらず、アフリカが人類の進化の出発地だったと考えられている。
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ノートの参照
序章1節ア.人類の進化