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農耕・牧畜

食物の栽培、動物の飼育によって食糧を確保する人類の生業。

 狩猟・採集段階の次に現れる人類の生業。人類は農耕・牧畜という生産経済段階に入ったことによって人口を飛躍的に増大させ、文明を形成すると共に、階級や国家を発生させた。この変化を農業革命ともいう。この変化は、遺物の上では磨製石器と土器を指標とする新石器時代として現れる。その始まりは、確定的なものとしては西アジアで紀元前7000年頃、東アジアでは紀元前6000年頃と考えられている。 → 新石器革命 
 食糧生産が開始された地域として知られるのが、現在のイラン・イラク・シリア・ヨルダン・レバノン・イスラエルにまたがる、レヴァント地方である。この地域には野生の大麦や小麦が生育しており、まず紀元前10500~8500年頃この地に麦類を採集し、野生の山羊などを狩猟して生活するナトゥファン文化が起こった。彼らは収穫用の石器や加工用の石臼、石皿など磨製石器を造り、紀元前7000年頃になって麦類の栽培を始めたらしい。農耕の起源についてはまだ不明な点が多いが、この西アジアから東地中海域にかけての地域(古来、「肥沃な三日月地帯」と言われている)が有力視されている。また、中国文明では前6000年頃に、農耕文明が黄河中流域と長江中流域で起こったと考えられている。
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ノートの参照
序章 イ.文化から文明へ