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トトメス3世

前15世紀、エジプト新王国の王。西アジアに進出し領土拡大した。

 エジプト新王国第18王朝の王(在位前1490~36年)。即位したときは幼少であったので、先代の正妃であったハトシェプストが共治王として実権を握った。前1486年頃から単独で政権をとると、北方の脅威となっていたミタンニ王国に対し遠征を開始した。治世42年間に17回のアジア遠征を行ったがその記録はカルナック神殿の壁面に刻まれている。トトメス3世は軍をユーフラテス川まで進め、カッシート(バビロンを支配していた)、ミタンニ、アッシリア、ヒッタイトなどのアジアの諸王朝にエジプトの地位を承認させた。アジアを制圧したトトメス3世は、次いでナイル川上流ヌビア地方のクシュ王国を従え、エジプト史上最大の版図を獲得した。このような征服活動を展開したところから、トトメス3世は「エジプトのナポレオン」と言われる。しかし国王の権力が強くなるに従い、それを支えていたテーベのアメン神(アメン=ラー)の神官との対立が始まり、前14世紀のアメンホテプ4世のアマルナ革命の混乱期を迎える。
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ノートの参照
1章1節 エ.エジプトの統一国家