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クセノフォン

前5世紀末から前4世紀初めのアテネの人。

ソクラテスの弟子で『ソクラテスの思い出』の著作、傭兵としてペルシア帝国に渡り、一万人の兵士を率いて脱出した体験をつづった『アナバシス』(または『一万人の退却』)、さらに未完であったトゥキディデスのペロポネソス戦争の歴史を書き継いだことなどで知られる文筆家。

Episode ギリシア傭兵軍、「一万人の退却」

 アテネ人であったクセノフォンが傭兵となってペルシアに渡った経緯は次のようなことである。ギリシアでペロポネソス戦争がスパルタの優位のまま終わろうとしてた頃、ペルシア帝国で内紛が起こった。ダレイオス2世が死去し、長男のアルタクセルクセル2世が即位したが、弟のキュロス(始祖のキュロスと区別して小キュロスという)が王位を狙ってクーデタを計画した。前401年、キュロスはスパルタの協力を仰いでギリシア人の傭兵一万を雇い、行き先を告げずに行軍させ、スサを目指した。クセノフォンもそのなかにいた。彼らはバビロンの近くでアルタクセルクセス2世の軍と遭遇、ギリシア傭兵軍はよく戦って勝ったが、キュロスは戦死してしまった。雇い主がいなくなったギリシア傭兵軍1万を率いて、クセノフォンはギリシアへの帰還を目指したが、それは苦難の連続であった。その退却の記録が『アナバシス』で、古代の戦記として日本でも広く読まれている。
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1章2節 コ.ギリシアの生活と文化