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浄土教/浄土宗

宋代に形成された、仏教の浄土信仰から生まれた宗派。

 中国仏教の初期の南北朝時代に始まった末法思想の中から、苦難に満ちた現世から離れて極楽浄土に往生しようという浄土思想が起こった。このような仏教の一派を浄土教といい、宗派としては浄土宗という。浄土教の思想は東晋の慧遠に始まり、6~7世紀の曇鸞(どんらん)、道綽(どうしゃく)をへて、唐時代の善導によってその信仰は深められ、唐の仏教の中で発展した。同時期に成立した禅宗の難行に対して、一切を阿弥陀仏によって救済されることを信じる他力本願であり、誰でもできる易行を説いて民衆に広がった。特に宋代にはいると民間の仏教として浄土宗が主流となった。 → 宋代の文化
 浄土宗の系統は、蓮教とか白蓮教といわれ、南宋末には弥勒仏信仰と結びついて民間教団を作っていく。

日本の浄土教

 また日本では平安時代の源信の往生要集などによって始まり、法然が専従念仏を説いて浄土宗の開祖となった。さらに鎌倉時代の親鸞が悪人正機説などを体系化して浄土真宗(一向宗)を開き、鎌倉仏教の一つとして広がった。日本でも浄土教系の宗派は度々弾圧され、また一向一揆のように民衆蜂起の精神的紐帯となったが、中国においても、元の紅巾の乱にとどまらず、清代にも白蓮教徒の乱が起こっている。  
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ノートの参照
3章3節 イ.唐の制度と文化