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ラテン帝国

13世紀初め、第4回十字軍がコンスタンティノープルを占領して建てた国。

 1204年4月、コンスタンティノープルを占領した十字軍(第4回)が建設した国。この十字軍の主体はヴェネツィア共和国であったので、ラテン帝国はフランドル伯ボードワンを皇帝としていたが、実質はヴェネティアの植民地であったともいえる。またこれによってビザンツ帝国は一時コンスタンティノープルから追い出され、滅亡の危機に陥った。
 第4回十字軍はラテン帝国を建てただけでなく、イタリアのモントフェラート伯はテサロニケ王国、フランス貴族ヴィラルドゥアンのアカイア侯国など、ラテン系の国家を周辺に作った。ラテン帝国の皇帝ボードワンはビザンツ帝国に代わる大帝国をもくろんだが、1205年4月、アドリアノープルの戦いでブルガリア王国軍と戦い、行方不明となり、コンスタンティノープル周辺を支配するのみとなった。なお、ビザンツ帝国の遺臣は、その周辺に亡命政権を建て、コンスタンティノープル奪回をねらった。その中では小アジア西部のニケーア帝国、東北部のトレビゾンド、西ギリシアのエピロスなどがあった。
 ラテン帝国は約半世紀間、コンスタンティノープルを支配し、ギリシア正教を否定してローマ教会の信仰を強要しようとした。1261年、ニケーア帝国のミカエル8世によって倒され、ビザンツ帝国が復活し、以後パライオロゴス朝が存続する。
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ノートの参照
第6章2節 ア.ビザンツ帝国の繁栄と衰亡
書籍案内

井上浩一他『ビザンツとスラブ』
1998 世界の歴史 11
中央公論新社