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世界人権宣言

1948年、国連総会で採決された、基本的人権の尊重を各国間で約束した国際公約。

 Universal Declaration of Human Rights 1948年12月10日、国際連合の第三回総会で賛成48反対なし(ソ連圏の六カ国および他の二カ国が棄権)で成立した宣言。第二次世界大戦における人権蹂躙(じゅうりん)への反省に立ち、人権の尊重と平和の深い関係にかんがみ、基本的人権の尊重をその重要な原則とし、また人権委員会を設けたが、その大きな成果として本宣言が生まれた。

内容とその意義

 前文以下三○条にわたって、個人の諸種の基本的自由、さらに労働権、その他経済的、社会的、文化的な面における生存権的権利を、今日の各国の進歩的な憲法における人権保障の規定のように細かく規定している。条約のような拘束力はないが、人権保障の標準を示したものとして大きな意義がある。
 世界人権宣言採択40周年目にあたる1988年に、国連総会はこれを記念し、人権尊重をさらに促進するため12月10日を世界人権デーとし各種記念行事を催すこと、人権確保のための公的機関設立を促進し、人権に関する教育活動を推進する等を定めた。

国際連合人権理事会の設立

 世界人権宣言に基づく人権確保のための公的機関は、従来、国際連合人権委員会が担ってきたが、2006年3月15日、国連総会で新たに「国際連合人権理事会」(UNHRC)の設立が、賛成170、反対4、棄権3で採決された。これは2005年の世界首脳サミット(国連特別首脳会議)で勧告されたもので、旧人権委員会に比べ、国連総会が全理事国を直接選挙で選出すること、会期が年間6週間から10週間以上となったこと、加盟国すべての人権の状況が定期的に審査されることなど、より効果ある活動が期待されている。アメリカは人権理事会の設立は望んでいるが、交渉によって生じた妥協を嫌い、反対票を投じた。<明石康『国際連合 軌跡と展望』2006 岩波新書 p.22>
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ノートの参照
第16章1節 ア.戦後の国際政治・経済秩序