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ディーナール金貨

イスラーム帝国が鋳造、流通させた金貨。ビザンツ帝国の金貨名ディナールをひきづぎ、ウマイヤ朝で鋳造され、アッバース朝でも続いた。

 イスラーム世界に流通しそのイスラームの貨幣経済を支えた金貨。ディーナールはエジプトやシリアで流通していたビザンツ帝国の金貨名(ディナリウス)を継承した。695年、ウマイヤ朝のカリフ、アブド=アルマリクは、初のイスラーム式金貨として、ダマスクスで鋳造し、全国に流通させることとした。ディーナール金貨は法定重量が4.29kgで、表にコーランの文句を刻み、裏にカリフ自らの名を刻んだ。同様の形式でディルハム銀貨も鋳造された。ディーナール金貨は次のアッバース朝でもイスラーム世界共通貨幣として流通した。<佐藤次高『イスラーム世界の興隆』世界の歴史8 中央公論社 1997 p.107~などによる> → 貨幣

NewS アッバース朝時代の金貨、発掘される

 2020年8月25日のAFPニュースの伝えるところでは、イスラエルのテルアビブ近くの遺跡調査中、425の金貨が発掘されたという。イスラエル考古学庁の発表ではアッバース朝時代の1200年前のものであるとされた。このあたりはビザンツ帝国時代から金属の加工業が盛んだったらしい。 → AFPbb News
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