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ユーゴー

19世紀フランスの国民的人気作家であり、政治家。ナポレオン3世の帝政に激しく反発し長い亡命生活を送った。

 ヴィクトル=ユーゴー Victor Hugo 1802-1885(ユゴー)は、18世紀フランスのロマン主義文学を代表する詩人、小説家であるとともに、政治家としても活躍した。七月王政時代には詩人として成功し、オルレアン家の保護を受けて生活し、『ノートルダム=ド=パリ』(1831)で人気作家となった。二月革命で成立した第二共和政では、はじめはオルレアン派の立憲君主政の立場だったが、次第に共和派に転じて行き、憲法制定議会や立法議会の議員にも選出されるようになる。議会で王党派が優勢になるとそれに反発し、大統領になったルイ=ナポレオンを支持した。しかし、ルイ=ナポレオンがクーデタで議会を解散したてからは強く批判するようになった。

ナポレオン3世に抵抗

 1852年12月、独裁権を握ったルイ=ナポレオン大統領が国民投票で皇帝ナポレオン3世になったことに強く反発し、武装蜂起を呼びかけ、それに失敗して英仏海峡の小島ガーンジー島に逃れ、その地で18年にわたる亡命生活を余儀なくされた。この亡命生活中に代表作『レ=ミゼラブル』(1862)を書いた。
 普仏戦争に敗れたナポレオン3世が退位すると、ユーゴーは国民の歓喜の中、パリに戻り、国民議会の議員となった。最後の小説はフランス革命を扱った『九十三年』(1872)であった。その死にあたっては国葬が営まれ、遺骸はパンテオンに埋葬された。