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新ベオグラード宣言

1988年、ゴルバチョフの新思考外交の一環として、ブレジネフ=ドクトリンの制限主権論の撤回を表明した。

 1988年、ユーゴスラヴィアのベオグラードを訪問したソ連のゴルバチョフが発表した声明。ソ連のゴルバチョフ政権が打ち出した新思考外交の一環をなすもので、1968年のチェコ事件の際に出されたブレジネフ=ドクトリン制限主権論を否定して、東欧諸国の自立と民主化を指示する内容であった。

制限主権論撤回の影響

 この声明を受けて、1980年のポーランドの民主化運動以降に活発になっていた東欧民主化運動が促進され、翌1989年のハンガリーの民主化、ポーランド、東ドイツ、ブルガリア、チェコスロヴァキア、ルーマニアで続いた、東欧革命が始起こった。
 その動きはついに同年末のベルリンの壁の開放に行き着き、それを受けて、アメリカのブッシュ(父)とソ連のゴルバチョフによるマルタ会談での冷戦の終結の宣言が実現する。さらにその動きはソ連自身に跳ね返り、1991年のバルト三国の独立宣言を契機に起こったソ連共産党保守派のクーデター失敗により、ソ連共産党の解党、さらにソ連の解体へと一気に進むこととなっていく。
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