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デルフォイ(デルフィ)

古代ギリシアの各ポリスが共通して信仰した神託の行われた聖域。

 デルフォイ(デルフィ)は、ギリシア中部のにある聖域。アポロン神殿があり、神殿の巫女の口をかりて伝えられる神託(神の預言)は、すべてのギリシア人(ヘレネス)にとって真実のものと尊ばれ、ポリスの重要な決定はこの神託によってなさるようになった。

アポロン神の神託

 デルフォイでのアポロン神の神託は、前590年から始まり、特に植民活動が始まると、植民の前にデルフォイの神託をうかがうことが慣行となり、そのため植民に関する情報センターなような役割を持つようになった。この神域の運営は、周辺の部族の隣保同盟があたっていたが、多数の奉納物が富となっていたので時にその管理権をめぐってポリスが争うこともあった。現在もアポロン神殿をはじめとする遺跡が多数残され、隣には博物館が建設されている。<桜井万里子『ギリシアとローマ』1997 世界の歴史5 中央公論新社 p.59~>

デルフォイの神託 デルフォイの神官プルタルコス

 帝政ローマ時代に、ギリシア・ローマの様々な人物を比較して論じた『対比列伝』(英雄伝)で知られるプルタルコスは、ギリシア人であった。彼の頃は「デルフォイの神託」はすっかり衰えていたが、それを嘆いた彼は、自ら最高神官となって神託を復興させようとした。彼が「最後のギリシア人」と言われる所以である。<村川堅太郎ほか『ギリシア・ローマの盛衰』1993 講談社学術文庫 p.185>
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ノートの参照
1章2節 ウ.ポリスの成立と発展