古代
ギリシア人は自らを神話上の美女ヘレネ(
スパルタ王の妃で
トロイアの王子パリスに掠奪され、
トロイア戦争の結果、スパルタに戻ったとされる)の子孫だと信じていたので、自分達をヘレネの子孫たちの意味でヘレネスといった。ヘレネの子供のドロス、アイオロス、孫のイオン、アカイオスがそれぞれ、ドーリア人、アイオリス人、イオニア人、アカイア人の先祖とされる。またその居住するギリシア本土をヘラスという。後の「
ヘレニズム」という言葉も、「ギリシア風の文化」の意味で使われた。19世紀のヨーロッパで盛んになった
ギリシア愛護主義は「フィルヘレニズム」という。ヘレネスに対して、異民族を
バルバロイといった。