アッシリア帝国の書記像
アッシリア帝国での公的記録は、
楔形文字で記される
アッカド語と、
アラム文字(アルファベットに近い)で記されるアラム語で記録された。右の図のように、書記は二人一組になり、一人は粘土板をもってアッカド語を記し、もう一人は
羊皮紙にアラム語を書いていた。右の書記がもっているのが粘土板と楔形を押しつけるためのペンであり、左の書記のもっているのが羊皮紙と筆である。なお、書記になるのは
宦官も多く、ここでは左側の書記が宦官である。この図は前8世紀の壁画の模写でルーブル博物館所蔵。
<渡辺和子『世界の歴史』1 中央公論社 1998 p.355>