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会子

中国・北宋の交子に続き、12世紀中頃、南宋で発行された紙幣。銅銭(宋銭)に代わる通貨として広く流通した。


南宋の会子
『入門中国の歴史・中国中学校歴史教科書』明石書店 p.455
 四川に始まった交子が、宋(北宋)の官営紙幣としても継承され、さらに南宋になってから、1160年に政府が紙幣として発行したのが会子である。当初は宋銭と交換できる兌換紙幣であったが、まもなく不換紙幣となり、四川を除く全土で流通した。
 南宋は北宋と同じく、主要通貨として銅銭(宋銭)を用い、四川地方などで鉄銭を鋳造していたが、同じく北宋以来の紙幣を併せて流通させ、その紙幣を会子と称した。ところが、南宋では銅の産出量が著しく落ちたため紙幣の需要が急増し、会子の発行が増えた。首都の臨安の周辺では南宋の中央政府の発行する臨安会子、または行在会子(あんざいかいし)と言われる会子が流通した。また、南宋から銅銭に替わってが貨幣として用いられるようになり、主として高額取引に利用された。

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