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性即理

儒教の中の宋学(朱子学)の理念。

 宋代に興った朱子学(宋学)が人間の生き方(倫理)として最も重視したことで、性とは個別の人間に内在する本質であり、その内容は仁、義、礼、知、信の五常にほかならない。人間の心はこの性と情(感情、欲望)から成り立つが、情に動かされず、性に従って生きることが宇宙の根本原理である理に即することである、という考えを「性即理」という。この考えをうちたてたのは南宋朱熹(朱子)であったが、同時代の陸九淵や後の明代の王陽明らがこれを批判し、「心即理」の考えである。 
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