シャルトル大聖堂
13世紀フランスのゴシック様式の代表的建築。美しいステンドグラスで有名。
Source: Wikimedia Commons (Public Domain )
世界遺産 シャルトル大聖堂
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南側の「黙示録のバラ窓」
→ Cathedrale de Cartres 公式ホームページ
シャルトル大聖堂が建造された時代
世界史と気候変動の関わりを研究しているブライアン=フェイガン(カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授)は、10~13世紀のヨーロッパは温暖な気候だったとみて「中世温暖期」と呼んでおり、この時期に農業生産が増加し、人口が増え、ヴァイキングの航海やノルマン人のイングランド征服などが行われ、人びとはシャルトル大聖堂に代表されるような大聖堂の建設に熱心になった、と指摘している。(引用)大聖堂はいずれもそうだが、シャルトルの大聖堂もまた中世の暮らしにおける磁石の役割を果たしていた。シャルトルの地には1500人ほどの住民しかいなかったが、大きな祭りのときには1万人もの訪問客が大聖堂に詰めかけた。大きな鐘は祝いごとや弔いがあるたびに鳴らされた。警報が鳴ることもあれば、勝利の喜びや危機を知らせて鳴り響くこともあった。毎年復活祭がくるたびに、新しい明かりが灯されてキリストの復活と新しい農耕の季節の始まりを祝った。信心深い人びとは1000本の蝋燭を灯して村から村をまわり、家々を訪ねて生命の復活を祝った。秋になると、暖かく実りの多かった夏の収穫を満載したたくさんの荷車が運びこまれ、神への捧げものになった。……大聖堂もまた地球の気候現象の産物だったのだ。中世温暖期がもたらした遺産である。<ブライアン=フェイガン/東郷えりか他訳『歴史を変えた気候大変動』2009 河出文庫 p.62>