赤絵
明代の景徳鎮で盛んになった、赤、緑、黄、青、黒の釉薬で彩色した陶磁器で、五彩とも言う。
赤絵
中国伝統の青磁・白磁に、元代から始まったコバルトによる青色を加えた染付(中国では青花という)に加えて、さらに多彩になった赤絵は、中国陶磁器に大きな飛躍をもたらした。染付・赤絵はヨーロッパにも輸出され、ヨーロッパの陶芸にも大きな影響を与えた。右図は、明・万暦年間の五彩人物文尊<『中国名陶展』カタログ 1992 より>
日本の有田焼 豊臣秀吉の朝鮮侵略の際に日本の武将が捕虜として連行した朝鮮人陶工によって日本各地に窯が開かれ、有田(佐賀県)などで盛んに作られるようになり、さらに九谷(石川県)などにも広がっていった。朝鮮から伝えられた技術は白磁か染付であったが、有田では初代酒井田柿右衛門が景徳鎮の赤絵を模して、苦心の末に柿右衛門様式や古伊万里といわれる美しい色彩の有田焼を独自に生み出した。