同君連合
別個の二国が同一の君主を戴いて連合すること。17世紀のイングランドとスコットランドなどにみられる。
同一の国王を戴くが、それぞれは国家として独立しており、政府や議会などの国家機構は別々に存在する国家形態。英語では Personal Union とか、Union of the Crowns などという。イギリス史上では次の三回がある。
近代では他に、1867年に成立したオーストリア=ハンガリー帝国は同君連合の形態をとるが、この二国は同一君主が治めるが政府と議会はそれぞれ個別に有し、外交・軍事・財政の三共通分野では共通期間を持つという特殊な形態をとっていた。
- 1603年からのイングランドとスコットランドがジェームズ1世を戴いたステュアート朝の時期(1707年の大ブリテン王国の成立まで続いた)。
- 名誉革命で1689年に成立したメアリ2世・ウィリアム3世の共同統治では、ウィリアムは1689年を兼ね、亡くなる1702年までイギリスとオランダは実質的には同君王国だった。
- 1714年、スチュアート朝の断絶により、イギリス王をドイツのハノーファー選帝侯ゲオルクがジョージ1世として兼ねたことによって成立したハノーヴァー朝の時期。1837年、ヴィクトリア女王がイギリス国王となるとハノーヴァー選帝侯には女性ではなれないので、分離した。
近代では他に、1867年に成立したオーストリア=ハンガリー帝国は同君連合の形態をとるが、この二国は同一君主が治めるが政府と議会はそれぞれ個別に有し、外交・軍事・財政の三共通分野では共通期間を持つという特殊な形態をとっていた。