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ヨーロッパの憲兵

ウィーン体制時代、反動勢力の中心となったロシアのこと。

 19世紀の前半、ロシアは、デカブリストの反乱を鎮圧、ニコライ1世からアレクサンドル二世のツァーリズム体制を強化した。ヨーロッパのウィーン体制と、それを支える神聖同盟の盟主、さらに四国同盟の一角として、保守反動の中心となり自由主義ナショナリズムの運動を抑圧する先兵となり、「ヨーロッパの憲兵」と言われた。ロシア支配下のポーランドの反乱を抑圧しただけでなく、ギリシア独立戦争への支援、ハンガリー民族運動の武力鎮圧などの軍事行動を展開した。
 その後、対外政策では南下政策を積極化する一方、国内では農奴解放令(1861年)など改革を行ったが、封建的な社会体制の矛盾は進行し、革命運動が起こってくる。
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