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ミール

ロシア社会に形成された農民共同体をミールという。

 自治的な共同体であるとともに、ツァーリズムの農村支配にとっての重要な単位となった。ミールでは構成員の戸主の中から長を選び、租税などでの連帯責任を負い、アレクサンドル2世農奴解放令では土地を分与される対象ともなった。→ ナロードニキ

ミールの解体

 第1次ロシア革命後、ウィッテに次いで首相となったストルイピンは、ロシアの農民が都市の労働者と連帯して革命に走ることを恐れた。そこで農民の基盤であるミール(農村共同体)を解体して、自作農を創設しようとした。ミールから分離して土地の私有を認められて自作農となったものもいたが、多くは富農に雇われる農村労働者化するか、都市に流出していたからである。このストルイピンの改革は、自作農の創設には結局、失敗した。
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