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ホメイニ

1979年のイラン革命を指導したシーア派十二イマーム派宗教指導者。イラン=イスラーム共和国の政治・宗教上の最高指導者として80年代の世界に大きな影響を与えた。

Khomeyni
1902-1989

 1900年、イランのホメイン村に生まれたイスラーム教シーア派の十二イマーム派に属する宗教指導者(イスラーム法学者)。青年時代にすでにパフレヴィー朝レザー=シャーの世俗政策に反対し、イスラーム信仰にもとづく政治のあり方を説いていた。20世紀のイスラーム原理主義の一つの典型といえる。1963年、パフレヴィー2世の「白色革命」を激しく批判し、民衆暴動を指導したとして逮捕された。その後政治活動をしない約束で釈放されたが、対米従属を加速するパフレヴィー2世に対し、再び批判を開始。64年から国外追放となり、トルコ、イラク、パリなどを転々としながら、国外からイラン民衆に呼びかけた。

イラン革命を指導

 1979年2月11日、イランで暴動が起こり国王が退去するとイランに戻り、イラン革命を指導した。そのイスラーム教シーア派の十二イマーム派信仰による「ヴァラーヤテ=ファギーフ」(イスラーム法学者による統治)の理念に基づき、最高指導者として君臨した。翌年始まった隣国イラクとのイラン=イラク戦争を九年間にわたって指導し、89年に死去した。 → イランのシーア派
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書籍案内

冨田健次
『ホメイニー―イラン革命の祖』
世界史リブレット 人
2014 山川出版社