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アーカイック期

古代ギリシアで前8~6世紀の文化の段階を指すが、この時期にギリシア人の植民活動が行われ、ギリシア人が大きく飛躍し、次の前5世紀の古典期にポリスの発展が始まる。

 アルカイック、アーケィックとも表記する。または前古典期、古拙期ともいうギリシア文化の歴史(主として美術史)上の一時期で、紀元前8世紀から前6世紀末までをいう。先行する青銅器文明段階のエーゲ文明(その前半がクレタ文明で、後半がミケーネ文明)とは違い、オリエントの影響を脱した、ギリシア独自の文化が成立した。このアーカイック期の文化が、次のギリシア文化の全盛期である古典期の前段階となった。

アーカイック期ギリシア文化の特徴

 その特徴は、フェニキア人から学んで自分のものにしたアルファベットで自由に文章を表現できるようになったこと(つまり、ミケーネ文明期の線文字Bは使用されなくなり、完全に忘れ去られた)、それぞれのポリスの守護神を祭る神殿を中心に、建築や彫刻が発展したこと、が挙げられる。文学ではホメロス『イリアス』と『オデュッセイア』や、ヘシオドス『労働と日々』などの口承叙事詩が、生まれた時代であった。また、アーカイック記の終わり、前6世紀ごろには、ミレトスを中心にイオニア自然哲学が興り、次の時代のギリシア哲学の展開を準備した。
 アーカイック期の文化は、ヘレニズムを経て東洋にも伝えられた。日本では法隆寺の建築にみられるエンタシスの柱(中央部がゆるやかな丸みをおびた柱)や、飛鳥時代の仏像彫刻のアルカイック・スマイル(中宮寺の弥勒菩薩など)が特に強調されている。
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ノートの参照
1章2節 コ.ギリシアの生活と文化